Jeep パトリオット
丸い目玉、7本スリットのラジェーターグリル、四角いボディ、と一見してJeepとわかるスタイリング、これこそJeepファミリー末弟の新車種パトリオットのキャラそのもの。
スリーサイズは、全長4420mm、全幅1810mm、全高1665mm,ホイールベース2635mm、重量1530kgとコンパクト。
エンジンはヒュンダイ、ダイムラーベンツ、三菱などと共同生産のワールド・エンジン、4気筒DOHC2・4リッター、170ps/6000rpm、22・4mkg/4500rpm。横向きに置かれた前輪駆動ベースのフルタイム4WD。クライスラー・ジープの技術のエッセンスが注ぎ込まれている。
シンプルさを旨とするスッキリ・さっぱりしたメーター類。4WD関連の表示やランプ類などそれをうかがわせるものは一切なし。
シフト関係もシンプルにして充分。Dから横に倒して+−するのはメルセデス流。何も選ぶ必要のないのがフルタイム4WDのいいところだ。強いて重箱の隅をつつくならば、このジグザグパターンは左ハンドル用で、左手で操作するのはやや不自然。
試乗時間は1時間と短く、写真を撮るヒマもなかった。ここは会場のワインセラーの駐車場。
パトリオットはジープのエントリーモデルで、コンパクトなサイズだけでなく、扱いに難しさは一切なく、女性にも優しい。それでいて性能は第一級という、これまでのジープ流4WD技術のエッセンスが凝縮されている。ラングラーやチェロキーなどの高性能高級SUVでなくとも、あるいはあそこまで大きなサイズを必要としないユーザーにも、このパトリオットは実力で訴えるものがある。
肝心の4WDシステムはフリーダム・ドライブI と呼ばれる。もちろんフルタイム4WDで、センターデフには電子制御カプリングが用いられる。このカプリングがVCU(ビスカスカプリング)やハルデックス・カプリングとおおきく違うのは、前後輪間の回転差で起動するのではなく、電磁式で必要に応じて自動的につながる積極的な機構であることだ。
通常の変速はCVTが無段階に行う。レバーを横に倒せば+−してマニュアルシフトも可能。エンジン騒音はやや大きめながら、活発に走る点では兄貴分に劣らず、身軽な振る舞いはやはり重量の絶対値が軽いこととサイズが小さいことによる。ボディもしっかり作られており剛性感も上々。
ヒルディセントやトヨタのクロール・コントロールなどなくても、自重が軽ければ転げ落ちる心配もなく、自分のアシでコントロールしやすいことはいうまでもない。オモチャ的な電子デバイスはほとんど用意されていないが、基本姿勢に立ち返ればいらないものも多い。そんな取捨選択をたくみに行ったのがパトリオットである。それでもABSブレーキやESP(ヨーコントロール)などは必要と判断され、見識の上にたって標準装備される。
パトリオットは右ハンドルATのみの仕様で、スポーツが294万円、リミテッドが330万円、ガラスサンルーフ付はリミテッドにのみ用意される。これが最高価格で340万円。MTが用意されない点が物足りないが、CVTならばトルコンスリップもないし、左足ブレーキを駆使すれば大概のステージは楽しめる。もし仮りに、冬の北海道で1ヶ月のフリーツアーが許され、アシ車はJeep各車の中からどれでも好きなものが選べるとしたら、私は躊躇せずこのパトリオットを選ぶ。
ps. 試乗時にはわからなかったが、あとで資料を読んだら、マニュアルでセンター・デフ・ロックが出来ると判明。この場合には、トルクの前後配分は50:50の固定となる。
☆当ブログでは過去にも書いているが、ここで改めて、4WDはフルタイム4WDでなければならない、と言い切ってしまおう。せっかく4WDの設備をもちながら、2WDと4WDを切り替えて使うなんてことは愚の骨頂。切り替える意味はまったくない。燃費を口実にする例もあるが、それは(メーカーやユーザーが)実際に試していないだけで、4WDの方が燃費もいいことは実証済み。少なくともボクが過去、実際に計測した例で2WDの方が良かったことは一度もない。普段の走行で4WD走行できない理由としてブレーキング現象を挙げるのならば、それは未完成品であることを正当化する言い訳にすぎない。高価な買い物をするのであるから、よくしらべて、4WDを買うなら絶対にフルタイム4WDがオススメ。
Author:ヴィアッジャトーレ
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